40年以上前、マイクロバスでの移動は、元国見高校の小嶺先生を参考にした。小嶺先生自ら運転するボロボロのバスで、強豪チームとの試合を求め長距離を遠征する。私も同じように当時、日本一の清水FCとの試合を求めて180キロある静岡県に遠征。清水インターに着くと大雨になり試合をすることなく埼玉へUターン。当時、練習場所が小学校のグランドということで、仕方のないことだった。
国見高校の真似をして、強豪チームとの対戦を求めて全国を回ろうと思っていた。しかし国見は高校生、こちらは小学生、違いは親である。当時、小学生が監督の運転で遠征するなど考えられない時代であった。長距離の運転は、あくまでプロに任せるかバス会社に依頼するのが普通である。
免許を持っているとはいえ親からしてみれば運転は素人同然であろう。そんな素人に可愛い息子の命を預けるわけにはいかないと、参加させない親も多かった。たしかに、いつ壊れるかわからないボロボロのバスを見て不安になるのは当然だ。
何度か遠征を繰り返すと親からも信用を得るようになったが、時間がかかった記憶がある。長距離遠征は、指導者も子供たちも精神的にも肉体的にも強くなるが、ツライものがある。
運転において眠くならないようにと、あれこれと対策を練る。私は、運転前にコンビニで眠気覚ましのドリンクを必ず飲む。1本がコーヒー三倍分のカフェインが入っている。疲れているときは、これを2本飲む。3本飲んだことがあるが、翌日、口内炎ができた。運転中は、必ず氷水を置いている。眠いと感じるとちょっこっと飲む。これを繰り返す。どうしても眠いと感じたら、PKエリアで10分でも寝る。この寝ることは、全スタッフに強く言い聞かせている。
眠い時は、自分の顔を叩いてもツネってもすぐに眠くなる。休憩場、コンビニ等で、仮眠するが一番である。
仮眠する時間もない場合は、眠くならない方法として、その1、試合先が近場で一人運転の場合、うるさいほど話す子供を助手席に座らせる。その子に家庭のことや、あれこれ質問をすると何でも答えてくれる。これが面白くて眠くならない。
その2、負けた試合を思い出す。これは怒りで眠くならない。
その3、エロいことを思い浮かべる。あっ、これはいかん。興奮して運転が荒くなる。
しかし、負けて帰りの運転はツライ。パワーステアリングが壊れたかと思うほどハンドルが重く感じる。