一昔前、日本の選手は、相手のいない練習は、世界一上手いと言われたことがある。同じ練習を相手を付けて行うとまともにできない。相手のいない練習は、ストレッチの段階で終わることだ。常に相手を付けて練習をする必要がある。相手は動かないコーンやマーカーではない、動く障害物である。

試合において、相手に好かれる戦法ではいかん。常に相手に嫌われる戦いを行うことだ。嫌われると言っても故意のファールをすることの意味ではない。自分が嫌だなと思うプレーを相手にするということだ。つまり、徹底したワンマークを行う。寄生虫のごとく相手に張り付く。これは逆の立場だとホント嫌である。

張り付く場合も相手の前に張り付くとさらに嫌になる。これを行うと審判の見えないところで、小競り合いや口喧嘩に発展する。気の弱い選手はこれができない。口攻撃されると簡単にマークを外してしまう。こうなると負けである。徹底したワンマークはかなり疲れる、精神的な強さと体力が必要だ。

空中戦、浮き球。プレー中、浮き球での競り合いは選手が最も嫌うプレーだ。怖い、痛い、一瞬の判断で決まる。転がしてばかりチームには、浮き球多用すると簡単に勝てることがある。先月かな元日本代表の岡崎選手が引退表明したが、ダイビングヘッドは岡崎と言われるぐらい代名詞となっている。ゴール手前で、膝ぐらいの低いボールをダイビングヘッドする。顔面を蹴られる恐れがありながらも頭から飛び込む。こんな選手もういない。