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元浦和レッズ、日本代表、江南南出身の原口元気選手の浦和レッズ復帰が決まった。第27回全国大会、松本先生率いる江南南、そのときのエースがもちろん原口元気選手。江南南歴代最強のチームであった。

いい表現ではないが、まさに化け物のと、言っていいほど強かった。その江南に我が片山が新人戦では勝っている。と言っても運のみ勝ったようなものだ。試合内容は、10―０で完敗であった。ハーフラインを超えることは、ほとんどなかった。

唯一フリークックをもらって、そのフリーキックが完全ミスキックとなり想定外のコースにボールが飛びゴール。これぞ「運」以外どんな説明もできん。片山最強の悪運強しである。

その1点を守り、なんとか勝ったが、その後、雨嵐マシンガンの連射ようなシュートに見舞われたが、11人全員でゴール前を守り結果、勝ったのである。その後の江南南との対決では、全試合大差で負けたことは言うまでもない。

原口選手のドリブルは誰にも止められない。どんなことをしても止められなかった。私は考えた、考え考え抜いて閃いた手段が、「倒れろ」である。足で止める、体を張って止める、そんなことでは原口選手を止められない、なら、そこにコーンではなくコーンの三倍ある(子供の身長)木が倒れていたらどうだ?

足から倒れるのではなく、顔からダイビングヘッドのように手を伸ばし倒れろと、指示をしたのである。これぞ「ダイビング全身ブロック」と名付けた。捨て身のブロックである。しかし、残念なことに原口選手は、そんなブロックなど、いとも簡単にかわし微笑みながらゴールへ一直線に去っていったのであった。

 私は、子供の指導に携わって44年になるが、原口選手のようなドリブラーは、未だ出会ったことがない。