45年間、少年サッカーに携わってきて最近特に感じるのが、少年サッカーのレベルの向上である。30年40年前となると保護者による指導、ボランティア指導者が多くどちらかと言えば素人の指導者が多かった。最近は、元プロの選手やサッカーの強豪校出身の選手たちが指導者になったり、またチームを立ち上げている。本物志向に子供たちが学ぶと当然レベルは上がる。これから少年サッカーチームは自然淘汰が始まるだろう。
私もそうだ専門は大学まで器械体操だった。47年前、大学卒業後、スポーツクラブに就職してから幼児サッカーに携わるようになった。そして今に至る。45年間サッカー指導をしているが、やはりサッカー出身ではないので、子供たちの前で、華麗な技術を見せることができない。子供たちには、、見せて覚えさせるが一番である。
言葉云々よりもとにかく見せることだ。目で見て学習をさせる、これである。私にはそれができないのが一番悔しい。35年前にブラジルに指導者として短期留学をしたのも自分に見せる技術がないこともあったからだ。せめて言葉で、教える方法を学ぼうと考えてのことだった。
足技を見せることができないが、一昔前、ハンドスプリングスローインが流行ったことがある。あれは体操出身であれば誰でも簡単にできる。何度か子供の前でやったことがある、それを見た子供たちの驚いた顔が忘れられない。スゲー。今は、ルールで禁止になったのか誰もやらない。残念だ。
子供の前でカッコいいところを見せることは指導者として絶対に必要だ。私はサッカーでは見せることができないので、体操で見せることを何度かやったことがある。例えば、試合に行った小学校にある校庭の鉄棒で宙返りを見せたことがある。スゲーと驚く子供たち。簡単に真似のできないことを見せると尊敬の目で見てくれる。指導者としてのメンツをなんとか保てる。
今70歳近くなると見せることもできないので、徒競走で勝負をかける。だが、6年生の速い子供には負けてしまう。まだ50mを8秒台で走れるのだが、6年生の速い子は、7秒台は普通に走る。悔しいが勝てない。